[2000.08.06]
  この,国のカタチ


 ▼iモードとプレステの連携サービス ドコモとSCEIが提携し12月開始(日経コミュニケーション)
  http://www4.nikkeibp.co.jp/NCC/news_top10/f_ncc1741.html


 この国に,真っ当な競争は存在しない。競争を持たぬ次元の意識の中で,企業とは,国家とは。

 NTTドコモ社ソニー・コンピュータエンタテインメント社は1日,iモードサービスとプレイステーション2,PSoneを接続させる新サービスの開発で提携した。プレステはiモード経由でソフトの内容を更新できるようにし,iモード上のゲームをプレステ上でもできるようにする。

 そういえば,ずいぶん前にプレステが携帯電話でネット接続という話(geisen newsの記事)があがって,SCEIがあわててうやむやにしていたが,結局はこれのことだったのかな? だが,この流れはもうすでに公然の事実だった。NTTドコモがプレステ・ドットコムに出資したとき(ZDNet Newsの記事)に,すでに決まっていたことで,ニュース的価値はさらさらない。問題は,この状況を生み出している,この国のカタチだ。

 他社サービスより断然優れているわけではないのに一人勝ちしているiモード。やるに値するゲームもないのに売れ続けているプレステ2。SCEIはぼろを出し続けておりいつでも崩壊してもおかしくない状態だが,NTTという完全独占企業から派生して当然こちらも完全独占企業となっているNTTドコモには,国の立場から競争を促進する必要がある。現在の偏った携帯電話市場は,もともと通信行政の不適切さが生んだ状況だ。そもそもの始まり自体が,独占禁止法を生み出す状態のもだったと,考えてよい。例えれば,野球といえば読売巨人軍の記事とテレビ・ラジオ中継を続けているような状況を変革できないマスメディア同様(それを否定したJリーグの凋落も含め),この国には,戦後,必要である競争が避けられ,うやむやにしていくカタチが作られた。本来競争に身を置く企業も,国家も,国民自身も。この国の本質的な弱さは,そこに端を発している。MSを徹底して攻勢する司法省の存在のように(それが功を奏するかどうかはおいといても),その弱さを払拭するべき動ける政治が,必要だ。たぶんすでに1000万人のユーザーを獲得しているiモードの動きは,たとえユーザーの不利益をうんだとしても,今,規制すべきだ。正当な競争の促進のために。


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